新学期を迎え、ご家族と子どもたちのための様々なミニストリーが始まっている。最近、特に教えられていることは、神の家族のおじさん、おばさん、お兄さん、お姉さんと子どもたちとの関係、いわゆる斜めの関係づくりが鍵であるということである。もちろん、神から託されて子どもを育てる使命を与えられている親や祖父母、教会学校教師やヘルパーの方々の献身的な働きによって、次世代への働きが大きく支えられていることは、疑いがない。子どもがそれぞれの友だちを誘ってくることも、大切なことである。けれども、一部の人だけでなく、神の家族全体で奉仕を負い合っていく時、その働きがさらに広がり、多くの実を結ぶようになる。「もし一つの部分が苦しめば、すべての部分がともに苦しみ、もし一つの部分が尊ばれれば、すべての部分がともに喜ぶのです(Iコリント12:26)。」体の各部分は、体全体によって支えられるのである。以下は、ここ数ヶ月の間に経験させていただいたささやかな感謝である。
・ジョイキッズ(幼児・小学生対象)の動物園の遠足に、地域の高校生3人が誘われて来た。高校生が小学生と親しくなり、誘われて子どもプログラムに出席するようになった。
・教会のファミリー(親子)礼拝や子どもキャンプのために、男性の方々が中心となって毎月、聖書劇を演じてくださっている。
・幼稚園児のお母さんが、園のお友だちとお母さんを数組家に招き、気楽な家庭集会を計画してくださった。
・パソコンの得意な方が、子どもプログラムのちらしと暗唱聖句カード作成とちらし送付を、申し出てくださった。
・中学生・高校生・大学生が幼児・小学生が楽しめるゲームを考えてくれている。また、小学生と一緒に遊べるよう、ハイパーヨーヨーの技を練習している。
・社会人の方が、小学生が簡単に作れるお菓子のレシピを見つけて、試作して持ってきてくださった。
・大学生がお菓子とプレゼントの買出しをしてくれるようになって、子どもたちの好みの品が並ぶようになった。
・CSの奉仕をしたことのない婦人の方々が手分けして、5つの小学校の入学式でちらしを配ってくださった。
・小学生が婦人の方々となかよくなって、イースターの卵作りを手伝ったり、教会の掃除を手伝ったりしてくれた。
・小学生が乳幼児をだっこしたり、乳幼児と遊んだりしている。
これらは、ごくごくささやかなことであるが、神の家族が共につながって生きるとは、こういう平凡なことの中にあるのではないか、と思う。「次世代への宣教」とは、特別な賜物を与えられた人々の華々しいミニストリーだけを指すのではなく、全てのクリスチャンに何らかの役割があるはずである。これこそ、日本の教会にとっての希望ではないだろうか、と感じている。

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