2010年のCSの小中学科カリキュラムを、従来の聖書知識を得、みことばの適用を知的に学ぶことから、それをどのように実践するかを学ぶために変更しました。現在のCSはクリスチャンホームの子が中心です。今までは、ごくたまに集ってくる外の子どもたちに配慮し、大胆に改革しないできたということもありました。しかし、教会員子弟が次々と成長し、信仰決心、受洗してゆく中で、とりあえず1年間、中にいる子どもたちを、教会を支えていくクリスチャンとして積極的に育てることにフォーカスをあててみることにしました。
前年度からCSスタッフ会で話し合いをもち、小学校上級科(4年から6年)と3Jクラス(中高科、実際集っているのは中学生)が合同で、「何かをする」ためにCSの時間を使うことにしました。既存のカリキュラムを使う通常のCSと、「プロジェクトタイム」と称して、体験的にみことばを実践する時間をもつCSを、1年間のカリキュラムの中で混在させました。プロジェクトタイムにおけるCSスタッフの役割は、子どもたちが主体的に神様のためにできることを考えるよう助ける、それが実現できるように適切なアドバイスと助けをするという二つです。スタッフは影なる導き手ではありますが、あくまで助け手としての役割を担ってゆくことにしました。CSの時間を使って子どもたちに神様のために自分たちのできることをブレインストーミングしてもらいました。教会の駐車場に遊具を作って子どもたちが来られるようにする、学校で聖書を読む、教会をはでに飾りつける、テレビに出て福音を伝える、実にさまざまなユニークで自由な発想に大笑いし、また驚きました。興味深いことに、子どもたちの発想のベースはどの子も伝道でした。人数が少ないことも手伝って、新しい子が来るために自分は何ができるかをだれもが考えていました。そこで「伝道」をテーマに掲げ、出てきたアイディアの中から次の1年間で私たちが実現可能なものを選びました。その中で生まれた一つが、子ども用の教会紹介トラクトです。
内容も文章も子どもたちが考えました。イエスさまのプロフィールには、「とし・地上生活33年、天国生活永遠(今でも生きている!)」、「仕事・前は大工さん、そのあと先生、今はみんなを守ること、そしてむかしからかわらないのは、すくいぬし!」と書かれています。また、それぞれが教会ってどんなところかを紹介するコーナーも作りました。「教会にかよってお祈りすると、不安なことなども何でものりこえていけます」「神さまのことがわかるよ」「なれてくると、教会にいる人たちみんなと家族のようにかんじます」。子どもたちならではのわかりやすい文章で、教会の魅力を語っています。何よりトラクトのタイトルは、「さあ、みんなで教会にあそびにいこう!」です。
子どもたちにも、主のために働くことの喜びを覚える権利があります。主のために生かすことのできるアイディアがあります。それを実現させていく賜物があります。自分たちの楽しみのためではなく、主のために何ができるか、子どもたちは考える力を持っています。大人が敷いたレールを歩くだけでなく、大人の頭では考えつかないような、突飛な、しかし主からの素敵な発想を、実現していくために、大人が援助者となってもよいのではないかと思います。若い力主体に、大人は黒子に、若い力が教会の中で積極的になれ、また生かされるような土壌づくりをしたいと心から願っています。

 

 

 

 

 

 

(2011年9月発行No.41掲載)

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