1、アワナとの出会い
私がアワナプログラムを知ったのは今から約20年前。神様の御計画の中でアワナと出会わせていただき、アワナとの出会いが私の人生を大きく変えました。(私はアワナの奉仕をさせていただく中で献身に導かれ現在Awana宣教師をさせていただいています。)内灘聖書教会に教会視察に行かせていただいてアワナを知りました。実際にアワナクラブを見学して子ども達が生き生きと目を輝かせて御言葉を暗唱している姿や大興奮のゲームタイム、ゲームの後のバイブルメッセージの集中力。プログラムのすばらしさに「これだ!!アワナを私の教会でもしたい!!」という思いが与えられました。そして見学した翌年から母教会でアワナクラブがスタートしました。
2、Awanaプログラム
①Awanaクラブとは
Awanaクラブは今から50数年前、米国シカゴで教会をサポートするために独特なプログラムをもってスタートした働きです。Awanaの名称はⅡテモテ2章15節の「熟練した働き人は恥じることがない」(Approved Workmen Are Not Ashamed)の頭文字からとられています。現在100カ国以上の教会でAwanaクラブをしています。
②Awanaの目的
Awanaの目的は伝道と訓練です。子ども達にキリストの福音を伝え、子ども達を通して親や家族に福音を伝える伝道が目的です。また、キリストを信じた子ども達を主に仕えるように訓練しまた同時に大人(奉仕者)を子どもの伝道のために訓練する目的を持っています。
③Awanaクラブの構成
カビーズ(未就学児)、スパークス(小学1~2年生)、Truth&Training(小学3~6年生)、Jr.Varsity(中学生)それぞれのクラブは御言葉の暗唱と聖書を中心とした活動に重点がおかれています。
④Awanaクラブの集会構成
週日に行う2時間のプログラムで、オープニングセレモニー、ゲームタイム、ハンドブックタイム、ミーティングタイム、クロージングタイムの5つの時間構成でプログラムが行われます。
ゲームタイム・・このゲームタイムの興奮が、多くの子ども達をひき続きクラブに来るようにしています。Awanaのゲームタイムは子ども達の興味をとらえ、聖書の学びと御言葉の暗記を成し遂げるためのチャレンジを与えるように考えられています。
ハンドブックタイム・・奉仕者がハンドブック(子ども達の年齢に応じたテキスト)を用いて個人的に子どもを励まし、キリストを救い主として受け入れ、霊的に成長するのを助けます。そして子どもが御言葉を暗唱するのを助け、その適用を教える事に重点を置いています。
3、アワナの魅力
A、とにかく楽しい!
アワナクラブの魅力はとにかく楽しいことです。ゲームタイムやイベントは子ども達の心をクラブに引きつけます。その楽しいクラブの中で御言葉を暗唱し、バイブルメッセージが子ども達の心に刻みこまれます。「楽しい経験の中での記憶はいつまでも心に刻まれる。」という事を聞いたことがあります。昨年、アワナクラブに来ているクラバー(3~6年生)にアンケートをとりました。
①アワナクラブに来て楽しいことは?という質問に対してほとんどのクラバーがゲームタイムと答えました。
②リーダー(アワナクラブでは奉仕者のことをリーダーと呼びます)と何をしている時が楽しいですか?この質問に対してハンドブックタイム(暗唱聖句をする時間)と答えたクラバーが一番多くとても驚きました。子ども達が御言葉を覚えること喜びリーダー(奉仕者)との触れ合いを求めている事を実感しました。
B、御言葉を子どもたちに教える
アワナクラブでは聖句暗記に力を入れています。クラバーは毎週30分テキストを使ってリーダーと一対一で個人的に御言葉を覚えます。アワナは子ども達が神の言葉を心に蓄えることによって唯一の神を知り、真理を知り、救いに導かれ、神を愛し人を愛する一人一人として養われていくように又、様々な誘惑の中で神を第一にして歩めるようにハンドブックタイムを大切にしています。覚えたみことばに力づけられたり、助けられた事がありますか?とJV(中学生のアワナクラブ)クラバーに質問した所、以下のような答えがかえってきました。
嫌いな人をにくむ時・・あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ
不安な時・・第Ⅱコリント5:17
喜んでいないとき・・第Ⅰテサロニケ5:16~18
悩んでいる時・・マタイ6:33
こわい時・・神様がいつも守ってくれるという御言葉
悲しい時・・神様がついているよ的な御言葉
困ったとき・・御言葉は覚えていないけど、、。
心に刻まれた御言葉がクラバーの毎日の生活の中で、励ましとなり希望ととなり、戒めとなる事を嬉しく思いました。
4、アワナによる恵み
アワナクラブを通して神様は多くの恵みをくださいました。
A、救いに導かれた子ども達
一番の恵みは子ども達(小学生、中学生、高校生)が救いの決心に導かれバプテスマを受けたことです。そしてバプテスマを受けた子ども達が奉仕者としてアワナクラブや教会の働きの中で奉仕者として用いられています。
私はアワナ宣教師になる以前、内灘聖書教会の児童伝道師をさせていただきました。4年前に私はその働きを内灘聖書教会出身のY先生に引き継ぎました。Y先生は私が内灘聖書教会に遣わされた時、小学校5年生でした。救いに導かれ、献身の思いが与えられTCUで学び2006年の3月に卒業し働きのバトンを渡すことができました。現在、TCUで学んでいるMさんは小学1年生からアワナクラブに来ました。そして小学5年生の時にバプテスマを受けました。Mさんはカービーズクラブ(未就学児対象のクラブ)のお手伝いリーダーとして小学生の頃から奉仕してくれました。カビーズクラブでは毎週パペットタイムがあります。Mさんは高校生の頃からパペット隊長として台詞や小道具の準備、配役の割り振りを担当してくれました。又、T&Tクラブ(小学3~6年生)のリーダーとして奉仕してくれました。Mさんの姿は子ども達の憧れとなり「ボクも私も大きくなったらMリーダーのようになりたい!」と良き模範となりました。小学生のお手伝いリーダーが未就学児のアワナクラブの奉仕をしている姿や中学生、高校生、青年達が奉仕者として用いられている姿に希望の光を見せていただき、神様が子ども達を育ててくださっている事を感謝しています。
B、友だちをキリストへ
アワナクラブのモットーは「友だちをキリストへ」です。Kさんはたくさんの友だちをアワナクラブに誘って来ました。アワナクラブは毎週たのしいイベントを企画しています。その楽しいイベントによって導かれた子ども達とKさんは教室でハンドブック(暗唱聖句が書いてあるテキスト)を開いて黒板に御言葉を書いて覚えたそうです。教会に来たときだけ御言葉に触れるのではなく毎日の生活の中で子ども達が喜んで御言葉を心にたくわえている事を知って心が温かくなりました。Kさんは現在、高校2年生でアワナクラブの奉仕者として用いられています。Iちゃんが友だちをクラブに誘って来ました。その日、Iちゃんはアワナクラブに来るのが最後でした。(お父さんの転勤で他県に引っ越すため)Iちゃんのお母さんは転勤が決まってから積極的に友だちをクラブに誘うようにIちゃんに言わなかったそうです。(せっかく友達を誘っても自分の子どもが他県に引っ越しクラブに行けなくなるので中途半端になってはいけないと思ったため。)私自身も「せっかく友だちを誘ってくれたけどIちゃんは今日で最後だし、、、。」と思ってしまいました。新しい子どもを紹介する時、Iちゃんは友だちをこう紹介しました。「Hちゃんにはイエスさまのことはだいたい話したのでだいたいの事は分かっています。」アワナクラブに来る車の中か、学校でなのか詳しくは聞きませんでしたがIちゃんはイエス様の話しを友だちに話していたようです。「せっかく誘っても4月から自分がアワナクラブに来れないのなら誘わない方が、、、。」と大人は勝手に判断してしまいます。Ⅱテモテ4:2みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。自分の判断ではなくどんな時も御言葉を宣べ伝え続けることの大切さを教えられました。
C、共に主に仕える喜び
以前、児童伝道師をさせていただいた内灘聖書教会には中学生&高校生による人形劇団がありました。少年院のクリスマス会で人形劇をさせていただいたり、近隣の教会の子ども会の奉仕をさせていただきました。子ども会の計画、司会、奏楽、ゲーム、人形劇、チラシの原稿まで準備させていただいて、出張人形劇団として奉仕の場と訓練の場を与えていただき、共に主に仕える喜びを味あわせていただきました。
この紙面に書ききれないほどの多くの恵みを神様は与えてくださいました。しかし、子ども達に御言葉を伝え続けることは長い時間と労力、忍耐が必要です。本当に伝わっているのだろうか?と悩む時や落胆してしまう事もあります。しかし神の言葉を伝えること以上にすばらしい価値のある働きはないと思うのです。「ただ、あなたは、ひたすら慎み、用心深くありなさい。あなたが自分の目で見たことを忘れず、一生の間、それらがあなたの心から離れることのないようにしなさい。あなたはそれらを、あなたの子どもや孫たちに知らせなさい。」(申命記4:9)
(2010年2月発行No.39掲載)