CT2010から帰国して、強く感じたのは「心はうちに燃えていた」ということです。今も燃えています。感謝報告を4点にまとめてみたいと思います。

全教会にふれて
今回は、宣教師、牧師の枠を超えて、神学校教師、超教派団体代表、医療伝道者、メディア関係者、地域開発関係者、教育関係者、ユースリーダー、賛美・ダンス・アート関係者など、様々な分野で主に仕えておられる方々と身近に交流することができて、主の働きの豊かさを実感しました。「ビッグネームによる伝道から、チームワークと一致による伝道を」「女性や若いリーダーとパートナーシップを」など、明確な理念が打ち出され、しかも建前ではなく、若いボランティアの方々が大勢、生き生きと仕えておられ、豊かな経験をお持ちの先生方が一歩下がって、謙遜に仕えておられる姿を拝見して、サーバントリーダーシップに感動を受けました。‘福音派’の枠、人種や国籍、年齢や働きの分野の違いを超えて、世界中の兄弟姉妹と交わることができ、世界中のクリスチャンの心に同じ聖霊様が住んでおられることを実感し、心の震える思いでした。「教団」「タイトル」などを意識的に表面に出さないようにしていたのが印象的でした。

全福音を体験して
毎日のプログラムが、賛美―映像―みことば観察への勧め―個人のみことば観察―観察の分かち合い―ダンス/スキット―メッセージ―適用の分かち合い―応答の祈りのように帰納的聖書研究の方法を用いて進められました。毎日エペソ書が開かれ、基本に忠実にみことばから教えられるプログラムの進め方は、ユースに対するアプローチと同じだったので、最初は驚きましたが、若い参加者や世界中の参加者への配慮が感じられました。ことばだけでなく、強いインパクトのある創造的なメディアや小グループディスカッションが有効に用いられ、21世紀の福音宣教のトレンドを実感しました。テーブルグループの分かち合いは、世界各国の異なった視点から、鋭く本音で語られ、恵みの広さと痛みの深さを体験できました。貧困、世俗化、政府の圧力、差別と格差、迫害などの具体的な課題も出され、社会問題の中で戦っている教会の姿が身近に感じられました。また、悔い改めと祈りへの強烈なアピールがあり、和解の福音を地球規模の現実生活のコンテキストの中で具体的に適用するように、という鋭いチャレンジを受けました。

全世界から全世界への宣教へのチャレンジ
優先順位について指摘され、未伝地域、未翻訳言語のための祈りと献身が要請されました。また、世界宣教への献金が平均収入の2%ほどであるという事実も語られました。さらにシンプルライフの勧め、繁栄の神学を捨てること、謙遜への招き、苦しみから目をそむけないことなどが強調されました。ライフスタイルの改革、国際的なネットワーキング、帰国者や在留異国人への声かけなど、身近にできる海外宣教の働きはいくらでもあると気づかされました。何度も「すぐに応答を」とチャレンジを受け、「すぐには無理!」と思いましたが、21世紀の宣教の特徴は、スピードが半端なく速くなっていることを感じました。

4-14の窓へのチャレンジ

「子どもへのアプローチ」関連の分科会に出席しました。全世界的に救われる人の75-85%が4-14才の間であることから4-14の窓と呼ばれているとチャレンジを受けました。‘Empowerment of Children’という提言がなされましたが、「大人が子どもたちに伝道する」のではなく、子どもたちを宣教のパートナーとして考えようという大胆で革命的なパラダイムシフトでした。まさに「全世界から全世界へ」の具体的適用の1つだと思います。また、‘1for 50’というビジョンも語られました。「すべての子どもたちに届くために、両親や若いリーダーを養育し、世界中の子ども50人に1人以上のリーダーを育てよう」という戦略です。そのためのネットワーキングがなされ、直ぐに使えるリソースが分かち合われました。

わずか1週間なのに、神学校のコースを終了したくらいの新しい視点と内容をいただき、充分消化できない現状です。日本でも炎が燃え拡がり、いつまでも燃え尽きないように(出3:2)と祈ります。

PDFデータ