地域へのミニストリー
ある聖日の礼拝説教の中で、牧師が「教会に来るようになる以前、何らかのかたちで福音にふれる機会を幼少の頃に経験していたという方は手を挙げてください」と言われました。礼拝出席者の2/3に近い方々の手が挙がりました。私は、たとえすぐに子どもたちが教会につながり成長して豊かな実を結ぶようになる姿を見ることが出来なくても、そこに福音の種は確かに蒔かれているのだということを思い、とても励まされました。10年後、20年後、30年後を夢みてこの地に子どもたちに福音の種を蒔き続けていくことの大切さを覚えています。

ひかりの園(その)
未就園児のお子さんとそのお母さんを対象とした幼児クラス「ひかりの園」は、人生の土台作りである大切な幼児期に
①私たちの創造主である真の神様の愛を知ること。
②それぞれが神様によって大切に造られ愛されている、かけがえのない存在であることを知り、お互いの存在を喜べるようになること。
③一人一人が神様から与えられている個性を大切にし、心を育むこと。
これらを目的として、子どもたちだけでなくお母さんたちも共に喜び、成長していくことができるように祈りつつ、毎週火曜日の午前10時半より午後1時まで行っています。主な内容は自由遊びや工作、礼拝にリズム遊びなどです。給食もあり、テーブルを囲んで手作りのお食事を味わい語り合う憩いのひと時は、お母さんたちにとってもスタッフにとっても楽しみの一つです。母の会のある日は午前保育となりますが、教役者より聖書のメッセージが語られたり、スタッフや在園のクリスチャンママなど教会員による救いのお証しを聞いたりすることのできる時としています。他にもオアシスタイムがあり、子どもたちに語られたメッセージをお母さんたちの視点で分かち合い、心の内にある思いなどを話すことのできる自由な交わりの場となっています。年間30回程ですが、その中に誕生会やピクニック、父母の日、子ども祝福式、収穫感謝にクリスマス、イースター等の各行事もあります。現在、入会は随時募集としています。

地域とのつながり
浦和福音自由教会のひかりの園は、27年以上前から続いています。一時は100名を超えるほどの子どもたちが集っていましたが、時代や環境、子どもたちへの教育のあり方も様々に変化している中で、入会される人数も年々減少傾向にあるのが現状です。地域の方々に教会やひかりの園の存在を知ってもらい、足を運んでもらえるようにとスタッフ間でも話し合いをもち祈りつつ、試行を重ねています。

ピクニックで出かけていく近くの公園では、お子様連れのお母さんたちに、行事の合間に案内のチラシを手渡したりもします。教会の入り口や裏通りの通用門には、目を引くようにとかわいいイラストの看板を作成して設置しました。
教会やひかりの園の案内もすぐ手に取っていただけるように、小さな容器に入れて看板横に備えてあります。決して多くではありませんが、それらを目にして問い合わせ下さった方々、入会された方々もおります。それらの効果もあってか、今ではタウンマップに教会の名前とともに「ひかりの園」の名も記載されているものがあります。

また、教会入口にはひかりの園の看板とともに、「こども100当番」の看板が掲げられています。青少年部執事会の話し合いの中で、この地域に何かお仕えしたいとの思いから、近くの小学校を伝道師が訪ね、教会としての思いを伝えました。学校と商店街の中間地点にあたる教会付近には、緊急の時に子どもたちが逃げ込める場所がなかったということもあり、喜んで受け入れてもらうことができました。
地域の子どもたちを守るネットワークとして、年に一度小学校において地域にかかわる方々による協議会がもたれています。教会からは伝道師が出席し、不審者情報など子どもに関わる犯罪などの報告や学校の様子、子どもやお年寄りに対する地域の見守り等の状況などについて様々な報告や意見交換がなされています。商店などは日曜日がお休みのところも多いので、逆に「教会は日曜日必ず開かれていますからどうぞ」と用いて下さるようお話しています。

また浦和区内のキリスト教理念を掲げる幼稚園の園児さんたちが年に二回、教会を訪問してくれます。
6月には年長組の園児たちが来て、礼拝の時をもちます。12月には園児全員と保護者の方々総勢300名ほどが教会に集い、幼稚園のクリスマス礼拝が行われます。そこでは年長組の子どもたちが手作りの献金箱をささげてくれ、年少から年長までの組ごとに賛美もささげられます。そのほか園の保育士の方々との聖書の学びの機会なども与えられています。また幼稚園での母の会や合同礼拝の時に牧師や伝道師が伺い、お話をさせていただく機会も持ち続けています。

イベントをとおして
現在、教会では地域の子どもたちを招くために、主に二つのイベントを行っています。一つは「お楽しみ会」、もう一つは「子どもクリスマス」です。
お楽しみ会はこの6/28(土)に行なわれたばかりです。三歳以下の乳幼児を含め子どもが47名、保護者やスタッフなどの大人が48名参加して、手打ちうどんを作って食べました。作業工程の合間に賛美やメッセージがあり、ゲームもあって盛りだくさんの楽しいプログラムです。最後は恒例の綱引き大会もあって大盛況のうちに終えました。
今回は特に普段教会に来ていない子どもたちも多く参加してくれ、喜んでもらうことができました。もともとお楽しみ会は、CSスタッフによって夏休みにキャンプに参加できなかった子どもたちのために、デイキャンプ的な要素をもって始められたものでしたが、今では青少年部全体の働きとして定着しています。
また、子どもクリスマスには絵本などをモチーフに脚色を加えた手作りの劇が教会員によって披露され、プロの劇団(?)と思うほど本格的になってきています。もちろんイエス様のご降誕のメッセージも語られ、週毎に練習を積んだキッズクワイヤーによる賛美もあります。二部ではボウリングや輪投げ、ストラックアウトやぬり絵などのゲームコーナーが設けられ、子どもたちは列をつくって順番を待ちます。お茶やお菓子も用意され、子どもも大人も楽しく語らい交わりをもっています。イベントごとにチラシやポスターなどを作り、広くご案内をして地域の方々にも足を運んでいただけるようにと願っています。ただ配布するのではなく、顔と顔を合わせ手から手へとお渡しすることが大切であると考えています。
このように私たちは何か特別なことをしているのではありません。ただ、そこに福音の種は蒔かれるということの大切さを覚えて励んでいます。そして、成長させてくださる主に期待しています。

(2014年9月発行No.45掲載)

PDFデータ